Eさん(30代、男性、不動産会社経営)
買主として売買契約を締結したが、売主が契約の取消しを主張して不動産の引渡しを拒んだため、
訴訟を提起したところ、和解となり相当額の賠償金を支払ってもらった。
マンションの売買契約を締結し購入した後、さらに売却することになり売却先が決まっていたが、
売主が引き渡し期限の直前に売買契約の取り消しを主張し、不動産を引き渡してくれない。
売主の代理人弁護士からの内容証明郵便の内容を見ると、錯誤取消等を主張していました。
当方は、売主代理人に本件はいずれの取消事由も該当しない旨伝えましたが、
売主代理人はそれでも不動産の引渡しに応じなかったため、訴訟提起することになりました。
また、その時たまたま売主が同不動産を他社へ売却しようとしていたため、仮差押命令の申立を行い、
他社への売却を阻止しました。裁判でも、売主側の主張は認められず、不動産の仮差押えも効果があり、
最終的に和解となり、相当額の賠償金を受け取り解決することになりました。
相当額(約1,000万円)の損害賠償金、売却の阻止。
本件は売買契約を締結した後に、依頼者の転売先が決まっていることを知りながらも、
不動産の引渡を拒み、さらにその不動産を第三者に売ろうとしていました。
予想通り、裁判となり「賠償金を支払うお金がない」旨の主張がされましたが、
不動産の仮差押えをしていたため、最終的に1,000万円の賠償金を支払ってもらうことができました。
裁判では勝訴となるような事案でも、不動産をお金に変えられてしまうと、
回収ができないことになってしまいかねません。
今回は早急に仮差押えができたからこそ回収まで至った事案となります。